尾長との接点

2013年6月4日、火曜日。天候晴れ、若潮、満潮4:13 干潮11:38、波1M、北東の風5M。
 
 
梅雨入りした今日この頃、雨が続くのは辛いがなんとか快晴に恵まれた梅雨の晴れ間に遭遇するチャンスを得る事が出来た。このチャンスを活かして尾長クロとの接点を探ってみようと模索した。
 
船長へ連絡を入れると、さすがに平日は人が集まらないようだ。一旦は待機となった。タックルや装備の準備や家族への配慮も忘れずに行い身支度だけは整えていた。その後、船長から連絡が入り、14-15時までなら朝出航で可能との嬉しい言葉があった。勿論即OKで返事をして仮眠をとった。仮眠といっても出発前にはなかなか寝付けない。子供の楽しいイベント前とそっくりだ。
 
出航は4:30、納竿予定は15時となった。
 
夜中に気分を上げながらの移動を行い、長崎市へ入る。途中カメヤ釣り具でエサの調達を行い港へ向かった。そう、今回は、沖ノ平瀬への釣行である。
 
出航時間ぎりぎりに到着してしまった私は焦りながら乗船した。無事に出航し、沖ノ平瀬へ向かう。
満潮を過ぎた沖ノ平瀬に上礁した。特級磯ハナレには単独常連さんだろうと思われる方が上礁した。平瀬本島には、私を含め4名での上礁だ。中央に1名、右沖に2名、ハナレとの水道に私の配置となった。
 
 

本日のtackle。
ロッド:がまかつ アテンダー 1.5-53
リール:ダイワ 3000LBD
ライン:セミサスペンド 2号
ハリス:フロロカーボン 1.5-2号
ウ キ:ZAXIS Medium(高重心)、GZ(低重心)

さて、タックルの準備だが、尾長を本命とする今回の釣りでは上記をメインに支度した。ライン巻き替えたばかりの2号で、ハリスは2号で勝負を掛ける。仕掛け自体は、ウキをZAXISのGzにアタリウキを取り付けた。これで浅い棚を集中して狙える。
また、ハリスにはガン玉を一切打たないことを肝に銘じた。せっかくの晴れ間で快適な天候を前に、後は潮の流れのみが相手となるのでライン操作で仕掛けの入れ具合を調整できるようにと課題を自分に負荷掛けた。
 
 
 


 
 
さて、海況はどうかな?潮は、さすがに満潮を過ぎているので動きは鈍いようだ。それでも、水道からは沖に向かって払いだしている模様。その払いだしを中心に攻めていくことにした。
 
マキエを撒くと其の生体反応は、スズメダイ?居ない・・・・、フグ?居ない・・・・・、コッパグロ?・・・・・・それも居ない。
居るのは?・・・・小指くらいの大量のイワシ!いりこサイズがたくさん泳いで群がっているではないか!!
 
マキエに反応は良いが、エサ取りとしては気にしなくても良いので安心した。
仕掛けを投入後に、潮の流れに任せる。ウキが安定しないようで、潮の流れに影響を受けているのだろう。そのために、ラインを調整して沖へ流れる様に操作した。
 
するとどうだろう!浮いていたウキがフッと急加速して視界から一瞬にして消え去った!アタリだ!
ラインに即乗りして体が反応して間髪入れずにアワセを入れる!
竿が良い感じで曲がる!更に曲がる!新調ラインを信じて耐えに耐えまくり、加速が止まった。そこで引き寄せにかかった。手前に寄せるのは良いが、なんせ、沖ノ平瀬は手前に来るほどに難題と化するので侮れない。
そう、手前には海溝が走っていてそれがちょうど良いくらいの逃げ場になるのだ。
案の定、海溝へ向かって突っ込みを見せる。ここでも、耐えに耐えまくる。
あとは、取り込みだけだが、タモを手に取り、即掬いである。
「ふぅー、やったぜ!」取り込みに成功し、42㎝のカッコ良い尾長をゲットンした。
 
 
 
 
次も来るか?と思われた。朝マヅメはこれにて終了。
 
 
 
まさかこれからが試練とは思いもよらなかった。
 
 
 
 
雲一つ無い空は、快晴で、風もなく穏やかである。しかし、朝日を過ぎた太陽は眩しく、そして、過剰にも暖かい。なので、脱水を起こすと言わないばかりに汗がダクダクである。動けば動くほどで、釣りをするのが辛くなるほどであった。
水分補給に準備していた飲みモノ達も急速に減り始めていた。
 
 
潮の流れが変化したのだろう、北方面から南方面へと下げ潮が動き出した。それでもハッキリとした動きを見せずに、トロトローンとしている。流れているのか?と疑問に思われるほどだ。釣り座を南側に移した。足元にはスズメダイが見えた。しかし、沖には出ようとしない。不思議だ。この潮の流れなら沖までも出るだろうに。そうしている内に、沖の方で、バシュ―ン、パシューン!と捕食音を響かせていた。「あー、なるほど、イリコイワシを追って青物が寄っているのか」と思ってルアーを投げるも、無反応。何故?
青物は、時折平瀬の周囲を回っていた。青物が居たらクロは出てこないよ。そう感じた。
 
 
この場面をどうしていくのかと困惑したが、沈み瀬と海溝をポイントに変換しストラクチャーに居付いていると思われるクロに対象を絞ることにした。
 
 
マキエを潮上に撒き、仕掛けを沈み瀬や海溝に乗せる。仕掛けが馴染むと喰うだろうと思わせる距離感を保つ事が大切なようだ。
 
それから、ウキが横に移動するような変なアタリが来た!
掛け合わせるとこれまた良い引きを見せる!瀬際に来ると、更に突っ込みを見せる。
 
 
ここで、3尾を掛け合わせることに成功した。
 
 
 
 
其れからが続かない。
 
表向きに、釣り座を戻して、中央の方の隣に入った。潮は、当て潮で、風がこの時から吹き始め真正面からである。仕掛けを沖に入れても手前に戻ってくる。さらに、ラインを回収しつつ当て潮攻略そのままだ。
 
これを機会に、ウキをZAXIS Mediumに変更した。アタリウキは外して単独とした。0号で負荷は掛けずに軽めの仕掛けとした。沖へ遠投し、マキエを拡散できるように大量に撒いた。
2投目、3投目と続けるが反応は無い。しかし、4投目にとうとう、ウキが走った!アタリだ!
良い引きを見せていたが、主導権は握らせずに構えて早々に引き揚げた。尾長だ!
「ふぅー、これで5尾目!」
 
 
 
他にも居ないだろうか?今の合間に掛けてみよう!そう思い、更に遠投を繰り返す。
勿論、ウキは入る!!スーッとではなく、スパーンッと!!!!
竿が腰ダメになるくらいタメにタメタが、無情にもラインがブチ切れた・・・・。「これが獲れれば確実に大型なのにな・・・・」。
 
 
平瀬を歩いて、周囲の状況を散策して情報収集に努めてみた。ハナレは何かを上げたようだが、クロの様子ではない。バリが異常に多くてバリ天国だろうか?
 
 
平瀬本島の中央では、尾長は30㎝前後止まりという。それでも一度はとてつもない大きな魚の引きに翻弄されてバラシたと云う。右奥では、朝マヅメにチヌが浅タナで掛かったらしい。他には、尾長やクロの姿は無く、ハリスを半分からブチギッテ行く正体不明の大バラシに遭遇したらしい。
私もそうだが、それぞれに、大物は掛かっている。
 
 
撒き餌も残りわずかとなり、そのまま、納竿となり終了した。
 
 
本日の釣果は、これだ!尾長メインの一日であった。
 
 
 
 
☆彡  尾長クロに遭遇するには、そのチャンスを活かしきれないといけない。そのために、接点を持つには、尾長が居る磯を選択する必要がある。今回のように平瀬など特殊な環境下には居るのだから。そのために情報収集は欠かせないでしょう。しかし、平瀬の尾長には苦戦を強いられますね。寄せるまでの努力、掛けるまでの努力と戦略、掛けてからの攻防、いや、護っていては上げられないのかもしれませんね。最後の最後まで気を抜かせない平瀬に完敗の一日でしたバイ。
 
 
☆彡  梅雨ですが気温な夏並みで上礁中ですよ。磯は、灼熱化するために適度な水分補給をお勧めですね。今回は、クーラーボックスは、私の飲み物食料で固定化し、魚はスカリという簡易イケスを利用しました。ブクブクバッカンだと暑くなるので、水の入れ替えが大変なので。長めのロープは必要ですが、大変助かりましたよ。網が破れない事を祈って海に浸けていました。バラシが一度襲いましたが、あれは、間違いなく尾長の反応でしたばい。尾長をすぐ其処に居る。後は、私の対応次第ということでしょう。これから、あと少しが平瀬にシーズンだろうか、残りを楽しみたいですね。尾長との接点は、磯に通うことから始まる事でしょう。
 
 
 
チーム アラグレ 会長 ひろ