大角力 : ヒカゲ

2013年2月22日 金曜日、天候晴れ、中潮 満潮7:07、18;35 干潮13:00。波高1.5M北西の風8M
 
 
2月も終了間近となっている。これは寒クロのシーズンも終了へのカウントダウン思わせる。なので気持ちが焦るのだ。
しかし,不思議と個体差が在るようだ。白子を持つ個体、抱卵してる個体がいるのが普通なのだが、その個体にどちらも当てはまらない個体もいたりするから驚きだ。乗っ込みしているのだろうか?と疑問がわく。
また、肥満気味の個体も少ない?痩せているような気もする。ポッテリしているよりもスマートなのだ。乗っ込みが長引くのだろうか?いや、チヌへと移行してしまうのだろうか?この時期はいつも悩んでいる。クロ釣りが好きなだけに長引くと嬉しいが、そうなるとその後の経過が不明瞭となってしまい一年間が心配にもなる。まぁどちらにしてもまもなくなんだろうな。
 
釣りに行きたい気持ちは山々なのだが、如何せん仕事がある。これは生活がかかっているから避けられないために戴ける休みと天候を見合わせながら、いつもにらめっこしているのだ。今回幸いにも風は北西であるが10Mを下回る予報でもあり磯の選択をしてみた。同行してくれたのは、アラグレメンバーのミッチーである。二人で上礁出来る磯、そして費用を含めて検討した。情報収集しながら、あまり足の向いていない地方が気になっていたのだ。
 
 
 

雄正丸  大角力 小角力沖磯 &仏崎 小城鼻

今回お世話になった渡船は、黒崎港を基地とする角力灘への磯を案内してくれる  雄正丸 なのだ。当日はお世話になりありがとうございました。磯へあがる際にも、ライトで照らし安全を釣り人が確保できるまで見守ってくれる。しかも、ポイントなどのアドバイスもしていただけた。
 
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ミッチーと合流した後の道中では、最近の釣り話などで盛り上がる。「せっかく二人で行くのだからと、プチトーナメントでもしましょうか!!」と提案があった。それには賛同し早速ルールを決めた。
 
対象は口太&尾長クロで、3尾の合計長寸での勝負となった!
 
途中、西海橋村上釣具店で情報整理と餌の購入と支度を済ませた。店長には釣り人の願いで開店を早々に合わせていただきました。感謝と共にありがとうございました。それから港に到着し、船長らに挨拶し5時出航であったが、4:30には出航となった。この角力灘には複数の渡船がいて磯は各船が先着順で競っているらしい。なので、早々と出航となるのが必然のようだ。
 
それは、磯へ近づくことで分かりました。早々の出航と思ったのですが、小角力の沖磯に到着すると磯はすでに灯りが点いていました。どこも早くから出航しているのですね・・・・・。
 
 
 

角力ヒカゲ

 
同船している常連の先客から、クロ狙いならば 大角力一級に上がると良いだろうとアドバイスを頂き、船長にまで伝えてくれたのだ!その際には、親切に対応していただきましてありがとうございました。
しかしながら、大角力一級へ到着したところこちらもすでに上礁されていた。他に船長がポイントを当たってくれたがどこも上がっているようだ。これには困った。
船長からの薦めで、大角力ヒカゲに上がることを提案された。此所ヒカゲは、北側に位置しており本日の風の具合からすると釣りが厳しいことは間違いがない。また、波高が上がれば危険を伴うだろう。風が強くなるのは昼前で、今からすぐに下げ潮となるのでしばらくは上礁可能のためにこちらに決定した。
 
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上礁後は荷物を高台の安全な場所へ移動させた。磯の各所にはアンカーボルトや鉛を打ち込んでいる。どこからどう見ても底物のポイントに間違いはなさそうだ。この大角力は切り立っていてほとんどの場所が斜面と云うよりも崖になっている。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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周囲も深そうであるが、ヒカゲの真正面にはハエ根が伸びている。このハエ根で大物に切られるらしいから油断できない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ヒカゲ?そう、なんでヒカゲなの?後から分かったが、北側に位置するこの場所は1日を通して日が差さないのであった。だからヒカゲか?
 
 

本日のtackle
ロッド:がまかつ アテンダーⅡ 1-50
リール:ダイワ 2500
ライン:サンライン マスラード 1.8
ハリス:サンライン ブラック 2-1.5
ウ キ:ZAXIS SS GZ

 
 
 
開始前に、寒かったのでミッチーと二人でカップ麺を作り暖を取った。夜明けが近づき釣りの開始だ!潮の状態はまもなく満潮であるがどうも動きが安定していなくてフラフラしている。すでに満潮のピークを過ぎていたのだろう。次第に左から右へと動き始めた。
足下へマキエを撒くと生命反応がない。時間の経過と共に餌取りが見え始めた。寄ってくるのはトウゴロイワシの大群、そしてスズメダイである。肝心のクロの姿は全く見えない。
そして、海からの沈黙を最初に破ったのはミッチーであった。赤いモノ,アラカブの登場である。続いて私にもアラカブが到来してきた。
 
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開始直後は、地形と水温低下を予想してタナが深めと想定してウキをG2で全遊動仕掛けで表層から底層までを探ることにしていた。
表層のスズメダイを突破するのは容易であるが、それから仕掛けを入れ込むに従いアタリを辛抱して待つ。ようやく来たアタリはウキがモゾモゾとして少し入ったところで合わせる。でも、アラカブさんである。
 
アラカブさんが連続してきたので、全遊動仕掛けから半遊動仕掛けに変更し、タナは深目を探るので竿1本半から始めた。こうすると、必然的にエサが残るためにさらに深いタナにかえていく。それでも本命からの反応はない。竿2本半を超えていくと仕掛けの入りが悪くなってきたので、ウキの浮力をG2から2Bへと変更した。仕掛けの安定を図るためにシンカーは3Bをセットした。これでも、深いタナになると安定していく。アタリが来るがアラカブ祭りが始まったようだ!
 
 
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更にウキの余浮力を殺して、半遊動から半遊動沈みの仕掛けにしてさらに探りを入れていく。アラカブだけでなくマダイも来ないだろうか?と期待した。それでも、アラカブが延々と釣れるのだ。
アラカブは愛嬌があり可愛いので嫌いではない。しかし本命が欲しいのだ。
 
狙うポイントがずれているのだろうか、ハエ根の先や足下、遠投して沖目、沈み瀬周りを丹念に探して回った。
時は過ぎていき、もうすぐ昼前になろうとしている。マキエを作り替えて後半戦に備える。ミッチーの方も厳しいようで反応はなく同様の要だ。
 
此所で、昼ご飯とコーヒーでブレイクタイムを取った。この昼前になると北西の風が強くなり風波も立ち始めた。船長から電話で連絡が入り、状況の確認と安全面の確認があった。風は一気に強くならなければこのまま大丈夫そうである。でも、釣りにはタフコンディションだ。釣りはヒカゲで続行となった。
風対策のために、GZで安定した投入が可能であった。それでも本命は掛からない。
 
 

夕マヅメへの作戦会議

ここで、夕マヅメを迎える前にミッチーと作戦タイムを取った。この厳しい中どうすると良いだろうか?相変わらず水温は低いようで缶ビールでも冷やしたらキンキンに冷えそうではないか?と錯覚をするくらい冷たかった。釣っているアラカブスズメダイも同様で冷たい魚体をしていた。
クロの反応無いね・・・。タナも探って底までエサは届いているのだけれどもね。何がいけないのであろうか?
タナは2ヒロから開始して入れ込んでいるからタナがあえば喰うだろうに・・・。でも実はこれがヒントになった。
深い深いと思い込んでいるのは私たちだけではないか?もしかしたら、タナに居るのかも知れない!
じゃどうする?タナを此所だと決めて徹底的に同じタナを攻めてみるのはどうだろうか?
タナを決めるなら3ヒロで行こう。
 
 
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作戦が決まったので仕掛けを調整した。ウキをSS G5 に水中ウキG5を装着しガンタッチのG5を付属した。ハリスにはガン玉は一切付けない。これで水中では仕掛けのハリが適度に安定化され海面下を漂うことになる。ハリスにガン玉を打たないので付けエサ自体はフワフワと浮遊していることをイメージした。
 
 
マキエワークには気を配り、出来るだけ拡散させた。
そして、待ちに待った刻がやってきたのだ!
漂っているウキが少し押さえ込まれたかと思うと、スィート吸い込まれていった。此所で慌てずにしっかりと送り込んでから竿を立てて聞きアワセを入れる!
するとどうだろう!ドーンと重量感が否応なく乗ってきた。アテンダーⅡの応力を活かしながらゆっくりと引き寄せて、足下の瀬に向かう鋭い突っ込みを交わして、しっかりと弱らせる。ここで強引にすると渋い食いをしているために針掛かりが浅い可能性があるので、無理をしないで寄せていくのだ。
最後は私の勝ちでタモに無事に収まった。思わぬ大型で重量がある在る!!
貴重な一尾の捕獲に成功したのであった。この口太が 45㎝ 1.5キロもあるとは!
 
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浅タナで在ることがこれで明白となった。ミッチーにも伝えて再度狙う。でも、次に繋がらない。タナを更に3ヒロから2ヒロに上げることにした。これはあげすぎたかなーと感じる部分があるのは正直なところ。でも、挑戦するにはもってコイ!
まさか来るかな、どうかなと半信半疑で攻め続けていくと!ウキに反応が!ウキがゆっくりだがシモリ始めたのだ!ここでも早合わせはしない!ジッと堪えて待つのだ!手元のラインが反応して初めてアワセを入れる!
キタキター!!強い引きと重さがある引き!これがたまらなく楽しい時間だ。この瞬間のために釣りをしているようなモノだ。クロとの駆け引きを征したのは私で無事にタモ入れ成功した。
更に貴重な一尾を追加することが出来たのであった。この口太が 43㎝ 1.3キロもあった。
 
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マキエもあと残りわずかになり始めたときに、ミッチーにもアタリが来た!!ウキが吸い込まれ渾身のアワセを入れた!!!「あーっ・・・・・・・・・」竿に重量感が乗ることがなかった。アワセが強すぎたのか?アワセのタイミングが早かったのか?ガン玉を付けていたので喰いこませが浅かったのか?原因は色々とあるが貴重なアタリを逃してしまった。
「惜しかった・・・残念」
これ以上は、続かないだろうか?と思っていたが、最後に尾長が微笑んでくれたのだ!やったね。
 
 
 
 
☆  ホントに厳しい状況でした。本命の生体反応がない時間は長く感じた。もう、ボーズが頭によぎりましたモンね。この状況を一変させたのは、クロの習性を理解し釣り人の思い込みを脱ぎ去ることでした。人間の感じ方と魚の感じ方はいっぺん通りではないことを知ることが出来たのではないでしょうか?こうして、攻略に一役買ってくれて状況に応じたウキなどの道具達や船長らの配慮があり結びついた結果にだったと思う。この貴重なアタリを捕らえるためには信頼できるウキが必須となる。私はZAXISウキを使用している。けっして万能とは云わないが状況に合わせたウキをチョイスできると使いやすいだろう。しかし、水中感度は抜群ですよ!
 
 
☆  大角力は初めての釣行でした。攻略することに勤しんでいたのですが、このように厳しい状況にあるとは?!このタフコンディションがより一層楽しませてくれましたね。角力灘の海は優しく、一釣一美となる口太クロを恵んでくれたように思った。同行してくれたミッチー、最後の最後にアタリが出た!かかりはしなかったが寒クロの厳しさを痛感したことだろう。でも、また苦労しながらも同行してくださいね!当日はありがとうございました。寒クロのカウントダウンだろう、後何回行けるだろうか?
 
 
チームアラグレ 会長 ひろ