美良ビシャゴ攻略:ZAXIS Gz

2013年1月8日の釣行での続き。
 
 
プーサンの快進撃を目の当たりにして何とか立て直しをしなくてはと気持ちは焦るばかりである。
 
 
 
 
手前から中間距離を重点的に狙うプーサンに対して、私は遠投力を活かしていこうと模索していた。
それもそのはず、ZAXISウキの新製品 Gz をお試し中でもあった。
初めての使用で戸惑いも隠せない。低重心を活かした釣りが出来るのか?それも課題であった。
 
 
どうやって結果を出すことが出来るのだろうか?それは、試行錯誤を欠かせない。私はこれからも多くの経験を学ばなくてはいけない。マスマス自分自身に拍車をかけて試行錯誤を繰り返す。
 
 
 
釣り開始後は、ZAXISの Gz を使用していた。今回初の使用で、しかも低重心でありSSの高重心とは一変して反転したその仕様には驚きを隠せない処かどのように使用するのか答えを出すのに時間がかかっていた。
その結果、プーサンにクロの先行を掛けられていた。
 


 

 
高重心のウキと低重心のウキの違いは何か?
それは、後日考察していこう。
 
 
 
相反するウキに翻弄する私は、高重心でもありアタリの出やすく吸い込みやすいZAXIS  SSと、低重心Gzを同時とは言わないが交互に使い分けてその効果を実践の中で比べてみた。
 
 
Gzでは、遠投は出来る。ある程度の風なら意外と平気。飛んで行ってくれる。しかし、コンディションが良すぎるのはなかなか思うようにいかない。もっとタフコンディションを望んだ。
 
 
そういう時に、タイミングが良いことに船長からの連絡が入った。
船長「どうね?」
私「プーサンは、釣れよる。でも、他に場所は無いか?」
船長「そこが、一番釣れよる。其処に居ると良かよ」
私「もっと、別のコンディションを確かめたい」
船長「ならくせん、移動しようか?」
私「了解!」
船長「でも、ここが良かもんね」
私「船長が奨めるところは受け入れるよ」
船長「風が来るけども、狙ってみんね!」
私「了解!」
 
こういった、やり取りを行い、美良島のワンド奥から、ビシャゴの南に移った。ここでの場所の本命は西側になるが、そこは風が真っ向に受けていてウネリと波によって被っている。そのために安全考慮して南側で試してみることになった。
 
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ビシャゴの影といえども、そのビシャゴを盾に受け流し正面からの巻きこみ風によって釣りは辛い状況が迫ってきた。
潮流は緩やかに、左から右へ流れ当て潮状態である。右側には被り瀬が時折見えている様子で満潮時には沈み瀬となりそう。なので、右側は釣りにならない。風は、正面からの向かい風、ウネリは潮流とは逆に右側から左へとたまに大きなものが打ち寄せてくる。
こんな、タフコンディションは滅多にない!!これは意外と好機かもしれないとワクワクした。
 
 
 
その理由はいくつかあるが、打ち明けるとウキの試行にはもってこい、当て潮なので遠投は絶対。沖から手前に攻めていく。そして、風が向かい風なのでその風に対抗してどれだけ飛んでくれるのか?ということ。
 
結果から言うと、風には低重心ウキが奏功しており、意外にも意外!飛んでくれた。勿論風のタイミングを図りながらではある事は添えておこう。
そして、馴染みなのだが、一旦海中へと入ると安定感は抜群である。これは使いやすい!とそう思った。
 
 
 
 
 
 
 
でも、それには欠点も生じる。形状からして、SSと比較しても吸い込みやすさでは劣る。そう、使ってくるうちに気づいてきたのだが、ウキが反応する頃にはクロは喰いを止めるのだ。何故?推測ではあるが、それは抵抗感があるからだろう。SSに比べると断然、吸い込みの抵抗が大きい。これは、喰わせに対してのカベとなる。
さて、どうするか?
この時すぐに応えは出なかった。しかし、時間の経過と、SS vs Gzの交互比較検討をしていたために解ったことがある。
 
 
 
SSだとアタリが出るとクロの喰いが良くて釣れる。しかし、遠投には風が妨げとなり不利となった。
Gzだとアタリが出てもクロの喰いが渋くなり口を鈎から離すのである。でも、風の影響はさほどなく一番飛んでくれている。
 
これを打破したのは、SSの喰いこみの良さ = 吸い込みの良さである。
 
Gzでそれを成し遂げれば良いことを考えた。使用していた仕掛けは、どちらもウキ止めを使った半遊動仕掛け。SSの喰いこみをGzで想定するならば仕掛けの変更が必要だ。そのために、半遊動仕掛けから、ウキ止めを取り払い全遊動とした。
これがまず一つの方法だ。
 
アタリを捕らえるために、ZAXISウキの浮力を0号とした。遠投して、撒き餌も利き、仕掛けの馴染みも必要だ。馴染みはGzならば、意外にもeasyであった。しかし、クロ釣りにはタナを模索してクロが居る所へ付け餌を届けないといけないという使命があるためにタナ調整は必須なのである。そのために、半遊動仕掛けを使用していたが全遊動仕掛けに変更しているのでどうするのか?
此処で二つ目の方法。タナボケを覚悟で、ガン玉を強制的に使用して仕掛けをタナに送り届けることを優先した。
 
 
この二つの方法はとても有効的に働いてくれて、Gzの全遊動仕掛けでクロの口もとへ届かせて、違和感を感じさせないようにしたまま、アタリを捕らえることに成功したのだ。そればかりか、クロのアタリが鮮明化となったのである。全遊動仕掛けはウキ止めを使わないのでウキがウキ止めに当たらないのでそのままラインが引かれる。そして、その引かれたラインは、全層や全遊動をしたことが解る人にはパイプとライン抵抗が摩擦を発生してウキを押さえ込ませることを周知していることだろう。その特性を利用したのだ。
 
 
 
そのパターンを攻略することに時間を要したが自分自身にとっては、とても充実したクロ釣りの、フカセ釣りの醍醐味を魅了させられたと思うものだ。この攻略を自分で見つけることの面白さは何にも代え難いものなのだ。私にとっての一釣一尾が此処に微笑んだと感じた一場面である。
私はこの充実感を味わいたいこともありクロ釣りをしているのかもしれない。
 
 
 
後半までは苦労をしたが、自分自身への問いかけをして、応えを探した釣果がこれだ!!40センチクラスの口太と尾長を頭に20尾も来てくれたのだ。
 
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☆彡  最終的には時化が続いていたので、可能な限りの磯で出来るだけの釣技を探し出すのにも苦労を要した。それでも、苦労した分のクロは味方してくれるのですよね。仕掛けもそうであるが、総合的なパターンを模索していく釣りは最高に面白い。それが解る人には分かるだろう。しかし、五島のクロは釣り人に優しいものである。
 
 
☆彡  何にしてもクロが出てくれると嬉しいものだ。プーサンには感嘆したが、自分のペースを取り戻した時にはそれなりに楽しめた。結果云々だけでなく、それまでの過程の面白さを振り返るのもオモシロイだろう。こうして、これからも寒クロ釣りを楽しんでいくのだろうな。寒クロ釣りは天候と時期が限られるためにとても貴重な時間を大切に使用していきたいと思う。今回は仕掛けのパターンを変更したが他にも色々と引き出しがあると思うので次回はそれを探せると良いなと思う。これもまた一つの経験であり引き出しかな?また、釣りに行きたいですね。
 
 
 
 


 
釣果を得て頂戴したものは、この者達だ!
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左端白身は、今年初めに得たアラカブの刺身。そして、次にクロの刺身、クロの漬け、港で獲得したウチワエビの雑炊で、釣果を楽しみました。これも特権なのでしょう!
 
美味しい五島の魚達に感謝しています。
 
 
 
 
 
チーム アラグレ 会長 ひろ